ハードフォークとは?ビットコインを取引所からウォレットに移すべし
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最近、ビットコイン界隈でよく聞くハードフォークとは?本記事は、ハードフォークとは何なのか?ビットコインのハードフォークに備えて何をしておくべきなのかを解説していきたいと思います。
ハードフォークとは?
ハードフォークとは仮想通貨のアップデートをする際に、互換性のないアップデートのことであります。これが行われた結果、互換性のないチェーンに分岐するので二つの通貨に分かれます。
ハードフォークが、実施された新仕様では旧仕様と互換性がないので旧仕様のトランザクション(取引)は認められません。その結果、二つの通貨に分岐します。
ハードフォークに対して、ソフトフォークというフォークがあります。
ソフトフォークとは、ハードフォークが旧仕様との互換性を認めないのに対しソフトフォークはすべてのチェーンを書き換えアップデートを行います。
まとめると、
- ハードフォーク・・・旧仕様を認めないアップデート
- ソフトフォーク・・・旧仕様もすべてアップデート
といったところでしょうか。
続いてビットコインのハードフォークについて解説していきます。
ビットコインのハードフォーク
ビットコインのハードフォークが起こると何が起こるのかと言いますと、ビットコインのブロックチェーンが二つに分岐し二つの通貨に別れます。
最近の例でいうとイーサリアムは2016年ハードフォークを行い、イーサリアム(Ethereum)とイーサリアムクラシック(Ethereum Classic)に分岐しました。
ビットコインの場合、ビットコインとビットコインアンリミテッドの2つの通貨に分かれます。
ビットコインスケーラビリティ問題
現状、ビットコインのスケーラビリティ問題が深刻になりつつあります。
スケーラビリティ(scalability)とは電気通信やソフトウェア工学において、システムまたはネットワークまたはアルゴリズムの、持つべき望ましい特性の1つで、利用者や仕事の増大に適応できる能力・度合いのこと。一種の拡張性である。
このスケーラビリティ問題とは、ブロックチェーンのブロックサイズの制限により取引の制限がかかっていて、近年のビットコインの拡大によりブロックチェーンが混雑するなどの問題が起きていました。それにより、送金の遅延、手数料の増大などが起こりビットコインの繁栄のためにはこのスケーラビリティ問題は、避けられない課題と言えます。
ここでは、ビットコインコアとビットコインアンリミテッドの二つ が対立しています。
ビットコインコアVSアンリミテッド
このスケーラビリティ問題を追って二つの派閥が対立しています。
ビットコインコアVSビットコインアンリミテッドの対立です。
ビットコインのブロックサイズは現在1Mです。
ビットコインアンリミテッド Unlimited
ブロックサイズ1Mを物理的に大きくしこの遅延を解消しようというという考えを主張しています。主に、中国のマイナーたちが主張しています。
ビットコインコア segwit
ビットコインコア派はsegwitという方法を使い、ビットコインのブロックチェーンの遅延を解消しようとしています。ブロックサイズの大きさを変えることなく、効率化を行い遅延を解消しようとしています。
これに対しビットコインアンリミテッドは別の方法で、解消するべきと主張しています。
こちらは、主に世界の取引所が主張をしています。
国内のビットコイン取引所Zaifが2017年3月18日に声明を出しました。
下記参照元:Bitcoin Unlimitedによるハードフォーク問題に対するビットコイン取引所からの共同声明文(和訳) | Zaif Exchange
もしこのハードフォーク問題が実際に起こるとすれば、我々はBitcoin Coreの実装を引き続きBTC(あるいはXBT)として取り扱い、そして適切な”replay”防止策の実装を前提とした上で、新しいフォークをBTU(あるいはXBU)として取り扱うことになります。我々はこれを、審判の結果や哲学的な回答としてではなく、運営面と実用面の両方からの判断として実施いたします。
この発表により、取引所側がハードフォークが実際に起こった際に、ビットコインアンリミテッドのハッシュパワーがビットコインコアを上回っていたとしてもビットコインアンリミテッドBTUとして上記の取引所として扱うということの声明でした。各取引所の顧客第一主義という姿勢が伺えますね。
日本の取引所からは、コインチェック、Zaif、BitBankが参加しています。
しかし、取引所頼みではなく自分のビットコインは自分で管理する必要があります。
ハードフォークが起きるとどうなるのか
ハードフォーク時にビットコインを持っていたら2つのコインに分かれます。
ビットコインコア(BTC)とビットコインアンリミテッド(BTU)の2つのコインです。
コインの保有率は1:1の保有になり、自動的に二つのコインを受け取ることになります。
それぞれのコインの価値はどうなるのかと言いますと、コインのハッシュパワーによって価値は決定します。
また現在の価値の参考として、Bitfinexにて価値の予測がされています。
Bitfinex - Bitcoin, Litecoin and Ethereum Exchange and Margin Trading Platform
イーサリアムハードフォーク
2016年イーサリアムはハードフォークしイーサリアムとイーサリアムクラシックに分離しました。そのような時下記のようなことが起きました。
- 取引所によっては片方の通貨しか扱わず引き出しが遅れた
- 取引所の技術的なミスでコインを失った
- リプレイ攻撃を受け、コインを失った
- 取引所の扱うコインに勝手に交換された
以上のようなことが実際に確認されていました。
リプレイ攻撃とは、
コンピュータネットワークにおいて、反射攻撃 (またはリプレイアタック) は、有効なデータ転送が故意または不正に繰り返し/遅延されることによる、攻撃の形式である。IP パケットの置換によるDNS偽装の一部のように、発信者や攻撃者がデータを傍受し再送信することによって実行される(ストリーム暗号攻撃のようなものである)。
イーサリアムの件から、取引所でビットコインを管理することはできるだけ避けた方がいいことがわかります。
下記で対策方法を考察していきます。
ビットコインハードフォーク対策
- 取引所ではなくウォレットでビットコインを管理する
- ハードフォークした際、BTC,BTUの送金を避ける
です。
特に、ハードフォークに備えてビットコインを取引所に置いておくことはぜったに避けるべきです。
どこで、管理すればいいのかというとやはり一番はハードウェアウォレットに間違いありません。
Ledger nano,trazer,Keepkeyいずれかのハードウェアウォレットを購入しておき管理しましょう。最近、取引所でハッキング被害がちょこちょこおきているのでこれから仮想通貨取引を行うのでしたらこの機会にセキュリティを見直す必要があります。
ハードフォーク追記
国内大手取引所のビットフライヤーは、ビットコインハードフォークについて発言しました。
Proof of Work をその一部とする拡張したコンセンサスアルゴリズムの技術的な解 析、及び経済合理性を加味した動的なブロックチェーンの分岐・統廃合がもたらす結果につ いてステークホルダーの認識はまだ不十分であり、またアルゴリズムの性質上いかなる認識 であろうともステークホルダーの行動規範がビットコイン・エコシステム全体の安定性に大 きな影響を与えます。私はどちらの見解についても友人がいますが、長期間における意見の 対立が誰にとっても良くない結果をもたらす可能性があると考えています。
出典:https://bitflyer.jp/pub/bitFlyer_PressRelease_20170327_ja.pdf?top_link
ビットフライヤーも技術的、消費者保護の観点からハードフォークに関して後ろ向きだと読み取れました。
こうしたことからも、現在ビットコインの価格は戻って来ています。
しかし、常に最悪の状況を考えて自分のビットコインは自分で管理していきましょう。